外食モニターで月1万円分(2026年6月22日の改定後レートで月1万pt)を戻しています。飲食代は月2万円、還元率50%前後。ここまではシリーズで何度も書いてきました。
でも、まだ答えていない質問があります。「移動や手間を考えて、それは本当に割に合うのか」。
私は元現場監督で、いまは建設業のDX企画をしている一級建築士です。現場では、工事の採算を見るときに**「その工事のために増えた費用」だけを拾います。** 会社の家賃まで1件の工事に乗せたら、どんな優良工事も赤字に見えるからです。今日は、その考え方で外食モニターの実質時給を計算します。
先に結論を書きます。計算式を間違えると、答えは真逆になります。
この記事はこんな方におすすめです
- 「外食モニターは手間の割に合わないのでは」と感じている方
- 移動時間や食事時間を含めて損得を判断したい方
- 貯めたポイントが結局何マイル・いくらの価値になるのか知りたい方
「時給いくら?」に、正しく答えられない理由
外食モニターの時給を計算しようとすると、たいてい途中で止まります。理由は明確で、何を作業時間に入れるかで答えが変わるからです。
同じ実績が、2つの答えになります
| 計算方法 | 作業時間の考え方 | 実質時給 |
|---|---|---|
| A:食事も移動も全部入れる | 食事2時間×4回+移動+事務作業=月12時間とすると | 約830円 |
| B:モニターのために"増えた"時間だけ | 案件選び・撮影・アンケート=月2時間とすると | 5,000円 |
同じ実績。同じ月。答えが6倍違います。
多くの記事が「外食モニターは効率が良い/悪い」と結論を出しますが、結論が割れる原因は、たいていこの前提の違いです。では、どちらが正しいのか。次の章で、原価計算の原則から答えを出します。
【外食モニターがまだの方へ】 この記事の計算はすべて、実際に外食モニターを利用した実績に基づいています。登録は無料です。
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※上記の時間は説明のための仮定です。実際の所要時間は案件や店舗により異なります。
損の正体:「共通費」を1件に全部つけている
現場の原価計算には、はっきりしたルールがあります。その工事のために増えた費用だけを、その工事に付ける。 会社の事務所家賃や、もともと払っている人件費は、1件の工事の採算判断には直接乗せません。乗せてしまえば、どんな工事も赤字に見えるからです。
外食モニターに当てはめると
- もともと発生していたもの:外食に行く時間(食事の2時間)、店までの移動時間、飲食代そのもの → モニターがなくても発生していた → 判断に乗せない(共通費)
- モニターのために増えたもの:案件を探す時間、条件を読む時間、写真を撮る手間、アンケートを書く時間 → これが本当の「作業時間」 → ここだけを分母にする(増分)
損の正体は、もともとの外食時間まで作業時間に入れて「割に合わない」と結論すること。判断すべきは、増えた時間と増えた効果だけです。
ただし、この理屈が成立する条件が1つあります。その外食が、もともと行く予定だったこと。 ここが崩れると、話は逆転します。モニターのために新しく外食を増やしたなら、食事も移動も飲食代も、全部が"増分"です。
つまり——外食モニターの損得は、案件の還元率ではなく「もともと行く予定だったか」で決まります。 予定にない外食を増やさないことが、この記事の前提です。
設計図:「実質時給の3層計算」
計算式を、固有フレーム【実質時給の3層計算】に整理します。
実質時給の3層計算
- 第1層:効果(分子) — 戻ってくる金額=飲食代×還元率。承認された分だけを数える(非承認は0円。ここは厳しく見る)
- 第2層:増分時間(分母)★ここが肝 — モニターのために"増えた"時間だけ。案件を探す(月初にまとめて)、条件を読む(1件あたり数分)、撮影(食事中の数分)、アンケート(1件あたり10〜15分)。食事時間・移動時間は入れない(もともと行く予定だった場合に限る)
- 第3層:判定 — 実質時給=第1層÷第2層。マイル換算するなら、戻り円×交換レート=マイル。「1マイルあたり何分働いたか」も出せる
分母を間違えると、答えは6倍ずれます。「予定にない外食」なら、全部を分母に入れます。
現場の原価管理と同じ構造です。共通仮設費を1件の工事に全部つければ、どんな優良工事も赤字に見える。逆に、増分だけで見れば、その工事が本当に採算に乗るかが分かる。
そしてこの計算式は"やらない理由"を探すためにも使えます。増分時間が大きすぎる案件——遠方の店、長文アンケート必須、撮影点数が多い——は、実質時給が落ちます。線引きは、還元率ではなく実質時給で行うのが、この記事の提案です。
再現ステップ:自分の実質時給を出す4手順
実際の計算手順です。1回やれば、以降は感覚で判断できるようになります。
- 戻った金額を集計する(3分) — 承認された案件の戻りだけを合計。判定中・非承認は含めない。ここを甘く見ると、判断を誤る
- 増えた時間だけを拾う(5分) — 月初の案件探し(30分程度)、条件の読み込み(1件5分程度)、撮影(1件5分程度)、アンケート(1件10〜15分程度)。食事・移動は入れない(もともと行く予定だった場合)
- 割り算する(1分) — 戻り円÷増分時間=実質時給
- 線引きの基準を決める(3分) — 「実質時給◯◯円を下回る案件はやらない」を自分の基準として1つ持つ
STEP4の「基準を1つ持つ」が、実務では一番効きます。案件ごとに毎回悩むと、その悩む時間自体がコストです。
移動時間の扱いだけは注意が必要です。もともと行く予定のエリアなら増分ゼロですが、わざわざ遠くまで行くなら、その往復は完全な増分です。案件をエリアで絞っているのは、この増分を発生させないためでもあります。
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※所要時間は案件・店舗・個人差により大きく異なります。実際の時間はご自身で計測してください。
到達点:1マイルの仕入れ値まで計算する
ここまでの計算を、マイルまで通します。私の実績で計算します。
外食モニターの原価計算(2026年8月時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 効果 | 飲食代 月2万円×還元率50%前後 → 月1万pt(改定後レートで1万円分) → JALマイルへ直接交換(円換算50%)→ 約5,000マイル相当/月 |
| 増分時間 | 月初の案件探し 約30分、条件確認・撮影・アンケートを合わせて月2時間程度 |
| 実質時給 | 10,000円÷2時間=5,000円相当 |
| 1マイルの時間単価 | 2時間(120分)÷5,000マイル=1マイルあたり約1.4秒 |
これは現金として時給5,000円ではありません。「支出が1万円減る」効果を時給換算した数字です。
誤解のないよう明記します。これは"稼いだ"のではなく"支出が減った"効果です。 手元に1万円が入ってくるわけではなく、払うはずだった2万円が1万円で済んでいる。ただし家計への影響は同じなので、時給換算する意味はあります。
そしてもう一つ、この時給が成立しているのは、増分時間が小さいからです。月初にまとめて探し、条件を守れる案件だけを選び、帰宅当日にアンケートを出す。段取りで増分時間を圧縮していることが、実質時給の正体でした。逆に言えば、段取りがなければ同じ実績でも時給は落ちます。時給を決めているのは還元率ではなく、工程管理です。
失敗談:「数分の確認」を飛ばして、数千円を落とした
原価計算の話をしていて、思い出す失敗があります。カードを発行するとき、ポイントサイトの経由先を比較せず、増量キャンペーンの時期も確認せずに申し込んで、数千円分を取りこぼしました。
時間単価で見ると、この失敗は大きい
- 飛ばした作業:経由先の比較(数分で終わる)、増量時期の確認(1分で終わる)
- 失った額:数千円分
- 時間単価で見ると:数分の確認を飛ばして、数千円を落とした。その数分は、実質時給よりはるかに"高い"時間だった
現場でも同じです。日々の作業効率を1%改善するより、発注1件の単価を見直すほうが、金額のインパクトは大きい。外食モニターの時給を上げる工夫より、交換や発行の1回を丁寧にやるほうが効く——これは正直に書いておきます。
今日やること3つ
- 直近1件の「増えた時間」だけ測る(3分) — 案件探し・条件確認・撮影・アンケート。食事と移動は入れない(予定していた外食なら)
- 実質時給を1回だけ計算する(2分) — 戻り円÷増分時間。1回やれば、以降は感覚で判断できます
- 「受けない基準」を1つ決める(3分) — 例:片道30分以上の移動が必要な案件は受けない
「共通費を1件の工事に全部つけたら、どんな工事も赤字に見える」——原価管理の基本です。外食モニターも同じで、もともとの外食時間まで分母に入れれば、当然"割に合わない"という答えが出ます。割に合うかどうかは、案件ではなく計算式と段取りで決まっていました。
よくある質問(FAQ)
Q. 外食モニターは実際いくらぐらい稼げますか? A. 収入というより「支出が減る」効果です。著者の場合、飲食代月2万円に対して月1万円分(約5,000マイル相当)が戻り、実質負担は月1万円になります。金額は飲食代・還元率・案件数により異なります。
Q. 移動時間や食事の時間は損得計算に入れるべきですか? A. その外食がもともと行く予定だった場合は、食事・移動の時間は入れずに計算するのが妥当です。モニターのために新しく外食を増やす場合は、食事・移動の時間もすべて増分として計算に含める必要があります。
Q. 実質時給が低い案件は受けないほうがいいですか? A. 一つの目安として、自分の中で「実質時給◯◯円を下回る案件は受けない」という基準を決めておくと、案件ごとに悩む時間を減らせます。特に移動距離が長い案件や、アンケートの分量が多い案件は増分時間が伸びやすい点に注意が必要です。
Q. 貯めたポイントは何に交換すればいいですか? A. 著者はJALマイルへ直接交換しています(円換算50%、2026年8月時点)。交換先やレートはサイト・時期により異なるため、交換前に各公式サイトの最新情報をご確認ください。
【まとめ】実質時給は、還元率ではなく計算式と段取りで決まる
- 食事・移動の時間を分母に入れるかどうかで、実質時給の答えは最大6倍変わる
- 「もともと行く予定だった外食」であることが、増分計算が成立する前提
- 実質時給は「稼いだ」ではなく「支出が減った」効果を時間で換算した指標
- 増分時間を小さく保つ工程管理こそが、実質時給を左右する
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著者プロフィール
元現場監督 → 一級建築士 → 建設業のDX企画担当|陸マイラー会社員(FP2級)
ちょびリッチの外食モニターを2026年1月から実践中。モニターで使う飲食代は月約2万円、獲得は月1万pt(2026年6月22日の改定後レートで月1万円分)。還元率50%前後の案件を中心に選び、非承認はこれまでゼロ。外食モニターでの累計は約5万pt(旧レート表記・円換算で約2万5,000円分)、カード発行によるポイントサイト獲得は別枠で累計約5万pt。貯めたポイントはJALマイルへ直接交換し、決済集約(月平均20万円)と合わせて年10万JALマイルを"陸"で積み上げています(保有約10万マイル)。ANA・ヒルトン・マリオットは使っていません。新NISA・成長投資・ワンルーム不動産で金融資産2,000万円を運用(投資歴5年・年収700万円)。保有資格は一級建築士・一級建築施工管理技士・FP2級。